当社の建築部門は、既設建築物の維持管理分野を主な業務としています。広範囲な維持管理分野の中でも、躯体構造や外装仕上げの劣化調査や定期点検を行うほか、躯体・仕上・設備等の劣化状況の診断、修繕周期・費用の試算を行う長寿命化計画にも取り組んでいます。その他、既存基礎の再利用を目的とした、地中に埋設されている杭基礎の健全性や基礎形状の計測なども行っています。
建築物の将来的なメンテナンスコストは、維持管理上で予算確保や機器更新等の側面で非常に重要です。しかし、建築物全体としては、構成要素が複雑かつ膨大です。長寿命化計画では、建築、電気、機械設備等について全ての項目を整理洗い出しを行い、それぞれの劣化状況の診断、修繕周期・費用の試算を行い、適切な維持管理計画を作成します。
タイル等の外装材は、経年により浮きが発生し落下により人的被害につながる可能性もあります。通常、このような外装仕上げ材の点検や調査では、ゴンドラやブランコ、組足場を仮設するなどの作業足場を必要とするため、費用や時間が掛かります。
当社では、打診調査と同等のレベルの結果が得られる赤外線サーモグラフィカメラを用いた技術を適用しています。赤外線サーモグラフィによる診断には、日本赤外線劣化診断技術普及協会のJAIRA法を採用し、誰にでも解り易く、信頼性がある調査結果を提供しています。