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【事例5】盛土後の家屋変状・損傷解析

 

はじめに

隣に家が立てられた後、3年後に家や擁壁にひびが入る被害が発生したため、地盤調査とFEM解析により原因を分析しました。

現地の状況

 現地は、平野部にあり、古くからの農地で稲作が行われていました。周辺では、田圃を2m厚さの盛土で埋め立て住宅地化されていました。被害が発生した住宅は、建設から20年が経過していました。
 隣の家が出来て3年ほど経ってから、写真のような擁壁のクラックや家の不具合が発生しました。擁壁の写真は側面から見たところですが、上面のブロックが目地で開いていました、また側面の擁壁にふくらみなどは見られませんでしたが、両宅地の境界には沈下のあとが見られました。 このことから、地盤(盛土表面)の沈下で、家屋が傾いたことで被害が生じたと考えました。

現地の状況

イメージ写真

(注)内容と写真は直接関係ありません

盛土天端沈下の原因究明

 盛土の沈下は、どのようにして起こるのでしょうか。盛土沈下のパターンをまとめました。
 大きく分けると、盛土そのものが沈下する場合と、盛土下にある基礎地盤が沈下する場合があります。さらに、それぞれの材料が圧密(圧縮)沈下と即時沈下する場合があり、それぞれの組み合わせた4つのパターンが考えられます。
 ここで圧密沈下とは、飽和粘性土地盤に荷重をかけたときに、ゆっくり地盤に含まれた水を排水しながら地盤の沈下(体積の減少)が長く続く現象をいいます。また、即時沈下は、体積の減少はしませんが、荷重をかけた際に地盤が側方に押し出されることで、荷重をかけた位置が沈下する現象をいいます。
 加えて、基礎地盤に空洞が存在し、空洞に地盤が崩落して地表面に穴が開くことも考えられます。
  この事例では、盛土の建設後に3年が経過していること、地震や降雨による盛土の崩れによるものではないこと、地盤に大きな亀裂がないこと、沈下量は10センチ見当であること、以上から、Aの基礎地盤の圧密沈下である可能性が高いと判断しました。また、住宅建設まえの地盤が田圃で、圧密沈下の素因となる粘性土地盤が存在した可能性が高いことも、Aの現象を裏付ける理由となりそうです。

 

 

盛土沈下のパターン

 

地盤調査による分析

 沈下の原因を調べるため、地盤調査(ボーリング調査)を2本行いました。

 地表付近には、厚さ3mの軟弱な粘性土層が存在します。 さらに、ボーリングにより粘性土の試料を採取して、圧密試験を実施しました。圧密試験とは、圧密現象が発生した場合の沈下量や沈下時間を調べるための試験です。

 次に、新しい家と盛土の建設による重さを調べます。これらの建設による荷重は、4階建ての鉄筋コンクリートビルと同じぐらいであることが分かりました。土は、意外と重たいものですね。

 

 これらを総合すると、粘性土地盤の存在・家と盛土の重さによって、圧密沈下が発生することが分かりました。そして、圧密沈下による不同沈下で被害が発生したことが、ほぼ確実であることが分かりました。

地盤調査による土層断面と荷重の想定

 

FEM解析による分析

 FEM(Finite Element Method)という数値解析ツールがあります。FEMとは、モデル解析手法の代表的方法のひとつで、モデルとなる物体を細かく要素分割し、それぞれの要素の挙動を計算することで、複雑な挙動を計算する手法のことをいいます。この事例では、盛土時の地盤の変状と、圧密現象(地盤中の水の排水)をFEM解析(土・水連成FEM解析)で計算しました。 計算の設定は、以下の手順で行います。

(1)FEM解析では、まず地層の形状をモデル化します。

(2)次に、地層の形状を細かい要素に分割します。要素形状は、四角形か三角形です。

(3)地層の材料特性を設定します。材料特性は、地盤調査や土質試験(圧密試験、一軸圧縮試験、標準貫入試験など)から決定します。

(4)材料定数を各要素に設定します。

(5)いつ、どの要素を盛土するか、いつ家を建てる(=家荷重をモデルに与える)か設定します。

(6)その他の条件、地下水条件や変形条件を設定します。

 

 計算した結果、新設の盛土を中心に、粘性土層が圧密沈下していたことが分かりました。そして、隣接する家が引きずり込まれるようにtanθ=14/1000まで傾斜しました。その結果、家の損傷や、コンクリートブロックのひび割れにつながったことが分かりました。

 木造住宅の傾斜による影響(*1)は、傾斜がtanθ=3〜5/1000を超えると不具合が目立ちはじめ、tanθ=8〜12/1000の勾配で損傷が著しくなることが示されています。

 この事例では、障害が地盤調査と数値解析で分析することで、正確に分析できたのです。

FEM解析に用いる要素(メッシュ図)

 

盛土・家建築3年後の変形状態(FEM解析)

 

住宅の傾斜角と建設後経過時間

家の補修

 住宅に生じた障害が、地盤調査とFEM解析により、地盤の圧密沈下により発生したことが分かりました。その後、被害を受けた家は復旧されました。

 基礎のジャッキアップによる家の傾きの補正と、柱や壁の補修により、補修ができたのです。 今後は沈下が進まないことが予測できていたため、傾斜の補正と壊れた部位の補修だけでよいと判断しました。

 

終わりに

 目に見えないわずかな変状であっても、コンクリート構造は大きな被害をうけます。事例で示したように、一旦このような被害を受けると、復旧には膨大な費用がかかるため、工事前の調査や分析が重要な意味を持つことが、お分かりになると思います。

 住宅品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の成立により、建物の品質についてはよくなりつつありますが、地盤の沈下に起因する被害は依然として多いようです。ここで紹介しました圧密沈下に起因する地盤傾斜による被害は、地盤の問題のうち約30%(*1)を占めているといわれています。

 盛土造成を伴う建築物の建設の際には、このような事例を思い出してください。そして、気にかかることは、ぜひ一度当社に、ご相談ください。

 

*参考文献

1.小規模建築物基礎設計指針(日本建築学会,2008)

 


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